適切な支援や教育の方法並びに教材の選択をはじめ、環境構成にも活用できるICTやロボットなどの開発が大いに進められることが予想されます。教師や保育者が必要な技術や機器を使いながら、子どもや学生との応答的な関わりの中で、自由で創造的に開発や改良に携わることが可能であり、必要でもあります。 清光学園の将来を展望するとき、課題や困難は少なくありませんが、私たちは、様々なアイディアを実行に移すことで、それらの解決が決して不可能ではないと信じています。 例えば、受入れる学生については、性別や入学年齢など様々な属性を柔軟に見直すことで、現在ひっ迫している教師や保育者不足に対応するだけでなく、学生同士の異なる文化や価値観の交流による、深い人間理解や他者への尊厳を自らの内に醸成することが期待されます。授与免許状や資格の拡充は、卒業後の活躍の場を拡げるとともに、取得の過程における長いスパンでの発達の理解や多様な環境との接触により、学習や育ちの支援に係る多岐にわたる選択肢を獲得することができます。 付属園では、乳児からの受入はもとより出産前のカップルの支援などにより、切れ目のない子育て支援と乳児期からの教育が可能になります。放課後の居場所を必要とする子どもを良質な環境に受入れ、生活や学びの体験を実り豊かにすることで、保護者は子育てにも仕事にも不安を覚えることなく、子どもとともに自らの人生を実り豊かにすることができます。 清光学園はこれからも、子どもや学生とともに、地域や社会の未来と子ども自身の幸福な未来をつくり続ける所存です。受け入れる学生が多様になり、教育の内容や方法、キャンパスの在り方が変わろうとも、建学の精神に立ち返り、学園の使命として地域や社会に貢献し続けて参ります。将来にわたって、地域の皆様やご関係の皆様、諸先輩方をはじめ多くの方々のご指導とご鞭撻をいただけますよう、またこれまで同様、ご厚情とご支援を賜りますよう、切にお願い申し上げる次第です。33Seiko Gakuen 100th anniversary
元のページ ../index.html#35