医療空間、商空間における子ども好適空間の研究

研究代表者:黒野伸子
研究分担者:滝沢ほだか 町田由徳


子どもたちの「安全・安心が確保」された医療機関(病院やクリニックのこと。以下 「医療機関」と記します)とは、どのような空間が最も適しているのでしょうか。今までの研究成果を調べ、多方面からの改善事例が集まっています。今後、順次紹介していく予定です。
「医療」というのは特殊な環境です。プレイルームが設置されている病院も多いですが、遊び場であっても、点滴棒が持ち込まれることもありますし、マスクや消毒液等の感染防止用品も置かなければなりません。冷たい印象を持つ医療用具は子どもの恐怖心や不快感を大きくしてしまい、その上、子どもたちの好奇心まで奪ってしまいます。医療機関の待合室も同じことがいえます。子どもの恐怖を軽減することが、医療機関の最も大きな課題といえるでしょう。医療機関という限られた空間に、好奇心を持てる遊び環境を作り上げていくには、多くの工夫が必要です。そこで、福祉先進国であるデンマークの医療環境に学び、子どもの目線に立った医療環境の実際をいくつかご紹介します。
今後、「hygge」は、医療環境においても有用であると考え、「医療現場における子ども好適空間」とは何かについて解明し、多くの医療機関に還元していきたいと考えています。また、この結果を商業空間にも応用し、「医療空間・商空間における子ども好適空間」とは何かを解明したいと考えています。

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