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岡崎女子大学・岡崎女子短期大学

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2023/12/7

学生活動

「建学の精神」エッセイコンクールの表彰式を行いました

岡崎女子大学の在学生が建学の精神「自己実現と社会貢献」を身近なものとしてとらえ、学生生活における目標や支柱をより明確にできるよう“岡崎女子大学 「建学の精神」エッセイコンクール”を実施しました。
この度、入賞者が決まりましたので、お知らせします。

 

【2年】 礒野妃舞(優秀賞)
【3年】 酒井日瑚(最優秀賞)
【4年】 岩口愛実(優秀賞)、坂口歩美(優秀賞)、山田有紗(最優秀賞)

 

12月3日(日)に岡崎女子大学「建学の精神」エッセイコンクールの表彰式を行いました。
最優秀賞2名、優秀賞3名に、賞状と賞品が授与されました。

 

【最優秀賞受賞者の「エッセイ」】を掲載します。

 

<3年 酒井 日瑚>
 岡崎女子大学での生活も3年目となった。私の自己実現の一つである、保育者になるための学びを通して、知識や技術も身につき、少しずつ自分に自信がついてきたと感じている。特に、実習に行き自分で実際に保育をしてみると、難しい部分や課題を知るだけでなく、毎回強い探究心が湧き、保育者という仕事が自分に向いている職業だと確信する。実習に行くたびに、子どもにかかわる仕事の素晴らしさや、やりがいを感じている。子どもが大好きな私にとって、保育者になることは大切な自己実現の一つであり、保育者として働くことそのものが社会貢献であると捉えている。次年度からスタートする就職活動に向け、将来の自分の姿を意識する機会も増えてきた。様々な情報に触れる度に、保育や子どもが好きという気持ちだけでなく、保育という仕事が社会的責任を伴う仕事であることを強く実感する。今回はこの「責任」について、私の大学生活での経験をもとに深く考えてみることにした。
 「責任を果たす」という言葉から一番初めに思い浮かんだのが、ダンス部での活動だ。初心者で入部した私は、これまで多くの人に支えられながら、感動や成長、素晴らしい経験を積むことができた。仲間と心を合わせて、同じ目標をもって挑戦するという、かけがえのない経験をすることができている。
 ダンスはとても華やかに見えるが、舞台までの道のりは、とても苦労が多い。技術向上だけでなく、文章での表現、音楽や美術、衣装など、幅広い知識を持って創り上げていく必要がある。この過程は、当然学生だけの力では難しく、顧問の先生の指導を受け、仲間と話し合いながら、良い作品に向けて準備を進めていくことになる。準備の段階では、それぞれ役割が求められる。任された仕事を期日までにやること、自分の意見やアイデアを他者に伝える必要がある。しかし、忙しさが重なると、私も含め、部の中に締め切りを守らない人や、報告を怠ったり、いい加減な行動をしたりする人が出てくる。そんな時に先生はいつも私たちに「責任感がない」「保育者になったらどうするのか」と、ご指導を下さる。最初は、その意味がよくわかっていなかったが、3年生になり、自分の行動や発言がチームに大きな影響を与えることや、できないと言っている場合ではない、自分がやらないと全体の流れが止まってしまうという、何とかしなければという気持ちが生まれた。その度に、自分のしようとしていることは、本当にこれでよいのかどうか、自分のやることを一つひとつ立ち止まって考えるようになった。
 ダンス部の部室には、3年前の部長が書いた「できないから逃げない」と書いた紙が掲示してある。毎日、目にしていた言葉だったが、「できない」ではなくて、「できるまでやる」「やってみなければできないかわからない」と感じるようになった。責任を果たすことにプレッシャーを感じる時もあるが、最近はそのプレッシャーをやりがいと捉えることができるようになり、自分自身の心の成長を感じている。
 私は、責任感を持つことで自らの行動が改善されて、より良い自分になれることに気がついた。このことを保育に置き換えて考えると、子どもの安心安全を守る責任、社会人としての常識、そして子どもの最善の利益のためにいつも笑顔で温かい保育をすることなどが思い浮かんだ。目の前にいる子どもたちに対して、自分でできることに責任を持って取り組むことが大切だと部活の経験を通じて学ぶことができた。
 残り少ない学生生活の中で、よりしっかりと責任を果たせる保育者になれるように、自らの自己実現とその先にある社会貢献に向けて成長できる私でありたい。

 

<4年 山田 有紗>
 「働くとは何ですか。」そう就職対策の模擬面接で問われた時、ぱっと「自己実現と社会貢献」という言葉が浮かびました。私の今目指す自己実現とは子どもたちの成長を支える保育者になることであり、それが自然と社会貢献へと繋がると考えています。あと半年もしたらもう社会人です。目指していた保育者になります。今の心は不安だらけです。そんな自分に少しでも自信を持ってもらえるよう怒涛の大学生活を振り返ってみようと思います。
 大学一年生、コロナ禍でした。入学式がなくなり、入学した実感もなく大学生活が始まりました。遠隔授業の課題の数々。私のノートには3頁を超える課題のチェックリストができあがりました。どうにか確実にこなしていこうと一人で必死にこなしました。懐かしいです。対面授業が始まってからは、自分たちで授業の合間に入学式っぽく写真を撮りました。九か月越しの入学式でやっと入学した気分でした。
 大学二年生、二十歳になりました。大人になれたのでしょうか。初めての保育実習がありました。一人で行く実習は心細く、仲間の大切さを実感させられました。一緒の教室で学んだ仲間たちが愛知県中に分散して実習していると考えたらとても感慨深くなりました。それぞれが葛藤し成長した実習が終わった後の大学は、いつにもまして明るかったです。みんなの解放感で輝いていました。
 大学三年生、一番の挑戦をしました。私は学友会の会長になりました。入学した時からなりたいなと思っていましたが、いざなってみると思っていたより大変。頭の中はそればっかりで押しつぶされそうにもなりました。でもその時間があったことで俯瞰して物事を考えるための視野の広さと、論理的に考える力が自然と身についたように思います。大変な時間も貴重で大切なのだなと学びました。
 大学四年生、ピアノに魅了されました。私は丘の上の音楽会にピアノ独奏で出演しました。出演を決めてからは聴いていただける幸せを感じながら、伝えるための音楽を考えていました。練習嫌いだった私が二時間近く休憩なしでその曲を練習できていた時は、それほどまでに曲に没頭できていた自分に驚きました。これまで音楽を続けてきて自分の演奏に自信を持てたことは今までありませんでしたが、当日のあの演奏には自信を持ちたいです。終わった後の友達や先生方からの言葉はとても嬉しく、この幸せのために練習してきたのだなと感じました。
 短く感じた四年間でした。あっという間に過ぎたから気づいていなかったけれど、意外と努力してきた四年間だと気づかされました。振り返るとあの時もっとできたのではないかと思うこともありますが、その時の私はそれで一生懸命だったのだから、その姿も認めてあげようと思います。働いてからもきっと今の自分に一生懸命で、頑張れていたかどうか気がつく余地もないと思います。でもその今に一生懸命に取り組む姿勢を忘れずにいることで知らぬ間に「自己実現と社会貢献」ができていると思います。今に一生懸命取り組む姿勢がこれからにつながっていく。そう心に刻みながら自己実現と社会貢献をいつまでも大切にしていきます。
(岡崎女子大学 子ども教育学部)

 

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